【期末テストへ向けたアドバイス】今こそ見直したい!中高一貫校の中学生に必要な「テスト後の学習習慣」
- takehara-r
- 5月26日
- 読了時間: 7分
更新日:2 日前

中間テストが終わった今こそ、次への準備を
中間テストが終わり、お子さまもひと段落…と思っている保護者様も多いのではないでしょうか。
ただ、次の期末テストまでは1ヶ月ほど。
しかもこの時期、中高一貫校の生徒たちは部活動や行事などで忙しくなりがちで、「勉強に向かう時間が減っている」「少し気が抜けてしまっている」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
実はこの「テストとテストの間」の期間こそ、学力差が開く大きな分かれ道なのです。
テスト後にありがちな3つの落とし穴
テスト後のこの時期、実は多くの生徒が次のような落とし穴にはまってしまいます:
点数だけを見て安心・落胆して終わり→「〇〇点だったね」で終わってしまい、原因の分析ができていない。
勉強のペースがガクンと落ちる→「テスト終わったし、まあいいか」と学習習慣が一時的に崩れる。
期末の範囲が広いことを忘れがち→中間よりも教科数や範囲が広いケースが多く、直前になって焦ることに。
テスト直後のいま、この3つの落とし穴に気づいて対策を取れるかどうかで、次回の成績は大きく変わります。
今だからこそ取り組みたい「3つの学習ポイント」
この時期におすすめしたいのは、次の3つの学習アプローチです。
1. テストの「点数」ではなく「原因」を振り返る
テストが返ってきたとき、まず気になるのは点数ですよね。
しかし、点数だけを見て終わってしまうと、「次にどうすればいいのか」が見えず、同じようなミスを繰り返してしまうことがあります。
ここでは、点数の背後にある“原因”を掘り下げる振り返り方法を紹介します。保護者の方がサポートしてあげることで、より効果的になります。
✅ 【振り返りのステップと声かけ例】
① 間違えた問題に印をつける→「まずは間違えた問題にマークしよう。次に、その理由を考えてみようか。」
② 間違いのタイプを分類する以下の3つの視点で、「なぜ間違えたのか」を一緒に分類してみましょう:
A:知識不足(覚えていなかった/習っていない)
B:理解不足(意味や仕組みを勘違いしていた)
C:ケアレスミス(うっかり・計算ミス・記述漏れ)
→「これは覚えてなかった?意味が分からなかった?それともただのうっかり?」
③「どうすれば次はできるか」を一言でまとめる→「じゃあ次は、どうしたらできそう?」 (例:「この公式をもう1回ノートにまとめる」「文章題は図にする」など)
このステップを1日1教科ずつでもやっていけば、無理なく取り組めます。
✅ 【シート化して見える化すると効果UP】
家庭で取り組むなら、以下のような「テスト振り返りシート」を使うのもおすすめです:
問題番号 | 間違えた理由(A/B/C) | 自分の反省コメント | 次の対策(どうすればできる?) |
数学 3番 | B(理解不足) | 文章をちゃんと読まずに式を作った | 問題文を1行ずつ読むようにする |
→簡単な紙やノートでもOK。こうして「考えたことを言葉にする」ことで、頭の整理と定着につながります。
✅ 【保護者のサポートポイント】
「なんでこれできなかったの?」と責めるのではなく →「どんな間違いだったか一緒に考えてみようか?」とパートナー目線で
「原因を見つけて改善策まで考えるのってすごいことなんだよ」とプロセスを褒める
このように、点数ではなく“原因”に注目する習慣が身につくと、子どもはテストを「終わり」ではなく「次につなげる材料」として捉えるようになります。
この意識こそが、安定した成績と学習意欲の鍵です。
2. 苦手単元を「小さなステップ」で克服する
苦手単元を目の前にすると、子どもはつい「やりたくない」「難しい」と避けてしまいがちです。そこで大切なのは、いきなり完璧を目指さず、小さな成功体験を積ませることです。
✅ 【取り組みのステップと工夫例】
① 苦手単元を1つだけ絞る(例:関数/現在完了/酸化還元など)→「たくさんやろう」とするとやる気をなくすので、まずは「これだけ」に絞るのがコツ。
② 時間は10〜15分、範囲も1〜2問だけでOK!→「1日たった1問」でも、“できた!”という感覚があれば大きな前進です。
③ ノートに「分かったこと」「間違えた理由」などを一言添えておく→振り返りがしやすくなり、翌日の学習にもつながります。
✅ 【親が手伝える声かけ例】
「1問だけ一緒にやってみない?できたらゲームしていいよ」
「昨日よりスムーズだったね!」(小さな変化を見逃さず褒める)
「前に比べて自分で式立てられたのすごいね!」
✅ 【サポート用の“スモールステップ表”を作ると達成感UP】
日付 | 今日の単元 | 問題数 | できた? | 気づいたこと・メモ |
5/20 | 数学:比例 | 2問 | ○ | 単位に注意したら正解できた |
→達成感を見える形にすることで、苦手=達成できるものという認識に変わります。
「苦手」は、“少しだけ触れる”のを毎日繰り返すことで、確実に「ふつう」になります。子どもにとっては、それが自信の源になります。
3. 期末に向けた「先取りと習慣の維持」
期末テストの範囲は、中間に比べて教科数も内容も格段に広くなることが多いです。そこで大切なのは、今のうちから“習慣を崩さず”、“先をちょっとだけ知っておく”ことです。
✅ 【先取りと習慣づけのポイント】
① 学校ワークや教科書を使って「次に何をやるか」を“見るだけ”でもOK→「読んで意味が分からなくても、見ておくだけ」で授業の吸収率が変わります。
② 先取りは「つまみ食い学習」で十分→予習というより、“概要をつかむ”程度。たとえば:
英語なら:次の文法項目の例文を1つ読む
数学なら:次の単元の例題を眺めて「どんなことやるか」だけ把握する
理科・社会なら:見出し語を見て、図や写真を見る
③ 週に1〜2回だけの「学習時間確保」で習慣の軸を崩さない→テスト期間でなくても「●曜日の夜は20分だけ学習」のように時間を固定化するのがおすすめです。
✅ 【保護者ができる工夫と声かけ】
「このページ、どんな内容か一緒に見てみようか。学校でいつから始まるか楽しみだね」(→予習への抵抗を軽くする)
「あ、英語のこの単語、スマホで一緒に画像検索してみようか!」(→興味を引き出し、視覚に訴える)
「●曜日だけは“なんでも勉強タイム”って決めて、親も一緒に読書しようか」(→親子で静かに取り組む時間を演出)
✅ 【ミニ習慣チェックシートを作るのも◎】
曜日 | 勉強した内容 | 時間 | 気づいたこと・感想 |
月曜 | 社会の予習(歴史) | 20分 | 江戸時代の言葉が難しかったけど、図で理解できた |
→量よりも「続けている」という自覚が、学習リズムを守る土台になります。
テストが近くなると、計画を立てて行動に移す余裕がなくなります。だからこそ、今の“何気ない習慣”が、あとで焦らない準備になります。
実際に成果を出した生徒の例
以前、ある中高一貫校に通う中2のAくんは、中間テスト後すぐに「テストの振り返りシート」を作成し、毎日15分の弱点克服タイムを設けました。
その結果、期末テストでは数学の得点が22点アップ。「分からなかったところをすぐに潰せたのが良かった」と本人も実感していました。
小さな積み重ねが、確実な成果に繋がる好例です。
今日からできる!家庭での3つのアクション
では実際に、保護者としてどんなサポートができるでしょうか。以下の3つは、明日からで
も取り入れられる簡単なアクションです。
「中間テストどうだった?」ではなく、「どこが難しかった?」と声をかけてみる →振り返りを促すだけで、勉強の質が上がります。
夜に10分だけ、勉強タイムを一緒に作る →親が隣にいるだけでも、集中力が続くことも。
期末の範囲予測を一緒に立ててみる →早めに計画を立てれば、気持ちにも余裕が生まれます。
まとめ:この時期こそ、親のサポートが力になります
思春期でなかなか言うことを聞いてくれない…忙しいから今は無理そう…
そんなときこそ、家庭で「応援してるよ」と伝えることが何よりの支えになります。
当教室でも、この中間~期末の期間に向けた「弱点克服講座」や「振り返りサポート面談」などを行っています。ご興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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